2023年7月9日日曜日

子供の情景 12

お嬢「針も糸も使わずに 仕立てておくれ 麻のシャツ♫」 
お嬢「枯れた井戸で そのシャツを洗ったら
僕らは 恋人同士に戻れるだろう♪」
お嬢「♫」
始祖「その歌、覚えていたのか」
始祖「うちの執事がサラ(=おまえの母親)の枕元で歌っていた子守歌だ」
お嬢「へえ」
始祖「おそらく、サラも幼いおまえの枕元でその歌を歌っていたんだろうな」
お嬢「不思議ね かあさまの顔もよく覚えていないのに」
始祖「今日から高校だろう ずっこけ3兄弟が迎えに来てるぞ、お嬢」
お嬢「行ってきます、おじさま」
始祖「ああ、気をつけてな」
パセリとセージ、ローズマリーにタイム♪
呪文のように 繰り返す
あなたが 受け取った 愛を
今度は あなたが 別の誰かに 注いでいく
そうすれば
愛は 消えてなくなったりはしません
思いは つながってゆくのです
スカボローフェアに 行ったなら
パセリとセージ、ローズマリーに タイム♪
こよなく愛した あいつに 伝えておくれ
…今でも おまえを 愛している、と♬

参照記事:存在の耐えられない重さ「時には昔の話を 1~6」


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